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『それでもボクはやってない』
娯楽度 2007/01/20公開 (公式サイト)
緊迫感 シリアス度 満足度 【監督】周防正行 【脚本】周防正行 【出演】 加瀬亮/瀬戸朝香/山本耕史/もたいまさこ/田中哲司/光石研/尾美としのり/大森南朋/鈴木蘭々/唯野未歩子/柳生みゆ/野間口徹/山本浩司/正名僕蔵/益岡徹/北見敏之/田山涼成/矢島健一/大谷亮介/菅原大吉/石井洋祐/大和田伸也/田口浩正/徳井優/清水美砂/本田博太郎/竹中直人/小日向文世/高橋長英/役所広司 <ストーリー> 大事な就職の面接を控えた日の朝、大勢の通勤客に混じって満員電車から駅のホームへ吐き出されたところを痴漢に間違われ現行犯逮捕されてしまった金子徹平。連行された警察署で容疑を否認すると、そのまま拘留される。その後も一貫して無実を主張するものの、結局は起訴される事に。徹平の無実を信じる母や友人・達雄の依頼でベテランの荒川、新米の須藤の二人の弁護士が徹平の弁護を引き受け、いよいよ裁判が始まる…。 (goo映画より) ≪予告編≫ ≪邦画満足度ランキング≫ 人気ブログランキング参加中♪ ポチッとして頂けると嬉しいです →日本映画ランキング 原作 サントラ <観賞前コメント> これはかなり楽しみにしている作品です。知っているようで知らない「裁判」。すごく興味があります。シリアスな作品だと思うのですがアメリカでの試写会(?)では笑いが起こったとか。それだけ日本の裁判はおかしなところがあるんでしょうね。加瀬亮くんをはじめキャストは魅力的な方ばかり。かなり期待してます。 <感想> 期待通りすごい作品でした。いつもの映画を観た後とは違う満足感がありました。上映時間は2時間33分とかなり長いのですが最後まで釘付けであっという間に終わった印象です。感動があったり泣けたりする演出はほとんどなく、ただひたすら裁判を描いているだけなのに目が離せませんでした。 痴漢冤罪が題材だったので人事じゃなくて、もしも自分だったらと思うとゾッとしました。満員電車に乗る時は気をつけるようにしてますけど、慌てていればそこまで気が回らないこともあるだろうし(怖)。でもそれだけ痴漢の被害にあっている女性が多いってことでもあるんですよね。僕の友達にも痴漢にあったことがあるという人が結構いたのでビックリしました。 痴漢は証拠がほとんど残らない犯罪だそうです。だから逆にもしやってなくても現行犯で捕まってしまうと、やってないことを立証することがかなり困難になってしまいます。。現行犯で捕まるのだから多くは本当に犯人なのだろうけど何事にも絶対はないから、、難しいところですね。証拠がないから無罪ということにしていたら今度は本当に犯人だったとしても捕まえられないですし。。でもやはり疑いなく犯人であるという確証がなければ拘束してはいけないですよね。 本作は痴漢冤罪を題材として現行の裁判制度の問題点を浮き彫りにしています。僕は幸いにも今まで裁判所にお世話になったことがないので裁判の実情を全く知りませんでした。だから今回映画を観て知った裁判の実情はすごく衝撃的で怖くなりました。もし僕が主人公の立場だったら、有罪率99.9%という現実と、もし容疑を認めれば罰金のみで身柄を釈放してもらえることを聞かされれば無実でも自白するかもしれません。。自白すれば釈放、否認すればいつまでも勾留されるとなるとよっぽど精神が強くないと折れちゃいますよ。恐怖感を与えてやっていないことをお金で解決させるって、架空請求の詐欺と同じ原理ですよね。架空請求なら無視すればいいですけど、こっちは身柄を拘束されるわけですから断然タチが悪い。冤罪が生まれやすい明らかにおかしなシステムです。 本編の最初に 「十人の真犯人を逃すとも一人の無辜を罰するなかれ」 という言葉が出てきますが、実際の多くの裁判官や検事は被告人を初めから容疑者としか見ておらず被告人に騙されずいかに嘘を暴くかという姿勢で臨んでいるように見えました。裁判官は即答できないような難しい質問で悪い印象を得ようとしたり、検事は自分に不利な証拠は請求されるまで開示しなくとも良かったり、唖然とさせられる裁判の真実を初めて知りました。誰が見てもおかしな制度ばかりでなぜこんなのがまかり通っているのだろうというのがとにかく不思議に思えました。 きっと本作だけを観ていれば裁判官や検察を悪役にし過ぎていて有り得ないと信憑性を疑ったのかもしれませんが、折りしも富山での誤認逮捕のニュース(こちら)が発表されてこれが現実(もっと酷い)なんだと思わざるを得ません。。詳しい事は知りませんが、アリバイもあって現場に残された証拠も一致しなかったのに自白のみで逮捕したとか。今回はたまたま真犯人が出てきたから冤罪が明らかになっただけで、もし出てこなかったら一生犯罪者として生きていかなければならなかったわけで。。「間違えました」じゃ済まされませんよね。 知っているようで知らない裁判の現実が、実はとても恐ろしいものだったということに多くの人が衝撃を受けると思います。これまで自分が裁判についてどれだけ無知で無関心だったかということも痛感させられました。人が人を裁くという難しいことだからこそもっと国民も知っておかないといけませんね。 ☆参考になったり共感できた方 ココをポチッとお願いします より詳しい最新映画・芸能情報、人気ブロガーの感想は 人気ブログランキング or にほんブログ村へ 【満足度アンケート】 『それでもボクはやってない』が面白かった方→こちらに投票 『それでもボクはやってない』がイマイチだった方→こちらに投票 痴漢冤罪について参考文献(パンフより) |
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先日はコメントありがとうございました。
この映画は、面白かったですヨ。
好みも似てると思うので、気に入ってもらえると思います。
こーいちさんの記事も楽しみにしてます。
こんばんは。
TB&コメントありがとうございます!
僕もこれ観ましたよ!まだ書いてないですけど(汗)。。
すっごい良かったですよねw
明日は我が身かもしれないので怖かったです。
感想書いてからお返ししますね。
劇場混んでましたよ〜。狭かったというのもありますが、前の方で観るはめになり、疲れるかなぁと思ったのですが、アクション映画じゃないので(笑)、シーンが次から次へ目まぐるしく・・・というのじゃなかったから大丈夫でした。
凄く面白かったです。あまりの自分の無知さ加減に驚き、知っておいて良かったと思いましたね。
私の友人は痴漢にあった時、捕まえたりはしませんでしたが、爪で手を引っ掻いたり、指輪を突き刺したりと復讐してたそうです(爆)。
ご覧になられたんですね!
僕は初日に観ていたんですけどアップが遅れちゃって(汗)。
すごく真面目に描かれていたんですけど面白かったですよね〜。
裁判のことや取調べのことなんて全く知りませんでした。
いつお世話になるかわかりませんし観れて良かったです。
そっかー、そうやれば痴漢も証拠が残せますね(笑)。
そのくらいやってもらえる方が疑われずに済むので助かりますw
ほんと見応えありましたね。
しっかり調べて作られているのがよく分かるので
怖くなりました。
人ごとじゃないですよね〜。。
この映画は本当に沢山の疑問を感じ、そして沢山のことを考えさせられました。日本の裁判って怖いですね。無実なのにそれが認めてもらえないなんて・・・
観終わった後はかなりやるせない気持ちになりましたが、この不条理な現実を是非多くの人に見てもらいたいな、と思いました。
素晴らしいサイトですね。
この映画は、刑事と、民事のこと
詳しく書いてますね。
監督この作品最後いってますが
作品作ってほしいです。
こんにちは。
ほんと考えさせられますよね〜。
裁判の実情がこうだということを知らなかったことに
ショックでした。
たくさんの方に観ていただいて悪い部分は改善されるような
動きになって欲しいですね。
ようこそ〜♪
褒めていただいてありがとうございます。
裁判についてすごく勉強になる作品ですよね。
僕も周防監督にはもっと作ってもらいたいです。
本当にわかりやすくさまざまな事を教えてもらいましたね!
いかに無罪を勝ち取るのが無謀なことかを知って、悲しくもあり、腹立たしくもありました。
男が見ると怖さはすごいですよね!
もう満員電車恐怖症です(苦笑)
TB&コメントありがとうございます!
ほんと男が観ると怖いですよ。
痴漢は絶対に許せないことですけど冤罪もあるんですよね。
もし女子高生なんかがフザけて痴漢されたって言ったら
やってなくてもどうしようもないですもん。。
周りに女性がいないところを探すかより気をつけないと
いけませんよね(苦笑)
この裁判、というより裁判のシステムに腹が立ちますね。
周防監督にしては、地味だけど退屈しないところが巧いですね。
監督も冤罪の経験があるのだろうか、凄い執念を感じましたよ。(笑)
TB&コメントありがとうございます!
そう、僕も監督が冤罪の経験があるのかな〜って思ってました(笑)
なんか凄い執念を感じますよね!
すごく気になりますw
裁判と警察の取調べのシステムはおかしいですよね。
今まで裁判の経験がなかったので知りませんでしたが
自分だったらと考えるとぞっとします。。
リアルに傍聴しているような錯覚に陥りましたw
周防監督さすがでしたね。
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