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『蒼き狼 地果て海尽きるまで』
感動度 2007/03/03公開 (公式サイト)
泣き度 壮大さ 満足度 【監督】澤井信一郎 【脚本】中島丈博 【原作】森村誠一 『地果て海尽きるまで 小説チンギス汗』 【時間】136分 【出演】 反町隆史/菊川怜/若村麻由美/Ara/袴田吉彦/松山ケンイチ/野村祐人/平山祐介/池松壮亮/保阪尚希/苅谷俊介/今井和子/唐渡亮/神保悟志/永澤俊矢/榎木孝明/津川雅彦/松方弘樹 <ストーリー> 部族間の闘争が激化していた12世紀のモンゴル。ボルジギン族の長の妻ホエルンが出産。テムジンと名付けられたその子こそ、後のチンギス・ハーンである。14歳になったテムジン。父親を対立する部族に殺害されると、母親が敵から略奪された身である事を理由に、部下たちから見捨てられてしまう。やがて青年に成長したテムジンはリーダーとしてのカリスマ性を発揮。そしてホルテを妻に迎え、次第に勢力を拡大するのだった。(goo映画より) ≪予告編≫ ≪邦画満足度ランキング≫ ♪まずポチっと1クリック♪ <観賞前コメント> ちらっとブログを覗いただけですが聞こえてくるのは酷評ばかり(苦笑)。30億円をかけた超大作ってことを謳ってますが、やらかしちゃったんでしょうね。。予告編を見ても思いますけど、やっぱりモンゴル人を日本語で演じてるっていうのは違和感がありそうです。ただこれだけ酷評されていると逆に好奇心が湧いてきます(笑)。なるべく違和感を感じないように意識して観てみよーっと。チンギス・ハーンが実は源義経だったというオチじゃないですよね?(笑) <感想> 観てきました。評判は良くないのでガラガラかな?と思っていましたが、平日にしては観客は多かったです。ほとんどは中高年のご夫婦でした。予告編では日本語でのセリフに違和感を感じたのですが、本編では意外と気にならなかったです(喜)。なので純粋に作品を楽しめると思いワクワクしながら観ていたのですが、ほとんど盛り上がることなく終わってしまいました(苦笑)。構想27年とか大々的に宣伝していますけど、なぜ今、モンゴルの英雄の話を日本人で映画化したかったのだろうというのが気になってしまいます。 酷評されまくってますけど、密かに自分は楽しめるんじゃないかと思っていたんですよね。高校の時も世界史大好きだったし、センター試験の世界史Bも98点だったので(プチ自慢w)。だからあの広大な帝国を作ったチンギス・ハーンってどんな人だったのだろうとすごく興味はありました。中国の歴史の中でもチンギス・ハーン時代の領土って桁外れなんですよね。車や電話もない時代に東は朝鮮半島からイランなど中東を制圧してハンガリーやポーランドなどヨーロッパまで侵攻するってとんでもなくて想像できません。織田信長と豊臣秀吉でこの小さな日本を統一するのに何十年もかかっているのにどれだけの勢いで侵略してるんだって話ですよね。この映画を観てその原動力はちょっと分かったような気がしました。 そんな感じで多少勉強になったのですが、映画としては面白いとは思わなかったです。期待していた戦闘シーンもイマイチでした。CGを使わずに撮影したなんて言ってますけど、それ以前にストーリーが唐突で全くリアリティがないんですよね。終盤でチンギス・ハーンがジャムカ(平山祐介)とトオリル・カン(松方弘樹)の連合軍を破った戦いなんかは全く説得力がない。それまでチンギス・ハーンは圧倒的に負けていて、彼自身死にかけていたのに、敗走した仲間と合流しただけで形勢が逆転する意味が分かりません。それにそれまで勝っていたはずのトオリル・カンは攻められただけでうろたえているし、兵士の士気は低いし。なんだそりゃ、ってポカンとしまいました。。 それに期待させた割には圧倒的にスケールが小さな感じがしてしまいます。チンギス・ハーンは戦闘をしていくうちにかなりの大きな集団になっていたと思うんですけど、最後まで小さな部族にしか感じられません。多分トオリル・カン(松方弘樹)との戦いの時なんかは何万・何十万とかのぶつかり合いになっていると思うのですが、見た感じ数百、多くても数千の小競り合いにしか見えません(苦笑)。大地が広大な分スカスカなのが目立つんですよね。そこだけは満足できるかなと思っていたので壮大なスケールを全く感じられずかなりガッカリしてしまいました。これだったらCGを使えば良かったのに。。戦い方も正面からのワンパターンだけで物足りなかったです。 なんだかストーリーに引き付けられなかったんですよね。恐らく最大の原因は主役のチンギス・ハーンに魅力を感じられないこと。思うに脚本が中途半端なんですよね。チンギス・ハーンと息子、妻、母などの家族について描きたいのか、大帝国を築いた偉人として描きたいのか、どっちつかずな感じでした。変に家族ドラマとか入れているから全くカリスマ性を感じないし、すっごく器の小さな男にしか見えません。なんでこんな男の下に人が集まってくるのか不思議でした。巨大な帝国を作るくらいだから冷酷な部分はもちろんあったのでしょうけど、それでも人を惹きつけるものを描いて欲しかったです。 出演者のセリフや演技は全体的に舞台っぽく感じました。リアクションの一つ一つが大きいので白けてしまうところもあります。せっかく松山ケンイチくんの場面でウルウルきてたのにその後の反町さんの大仰な演技で涙が引っ込んじゃいました。反町さんは常に力が入りすぎていて見ていて疲れますね。絞り出すような声を出しているんだけど貫禄がありませんでした。でもイマイチだったのは彼のせいというよりも脚本や演出のせいだと思います。菊川怜さんは何故選ばれたのか分かりません(笑)。そんなに演技をしているのを見たことがないので違和感を感じてしまいます。特別役に合っているとも思いませんでしたし。。どうしても天然っぽさを感じてしまうのですが狙ってるんでしょうか。ボルテの若い頃を演じた女優さんはふと目を止めてしまうような美しさがあったんですけど成長してあららって感じでした(爆)。 若村麻由美さん、松山ケンイチくんは良かったです。若村さんはさすがの演技で貫禄がありました。すごく美しいし文句なしでした。松山ケンイチくんも良かったです。ほんのちょっとしか出番はありませんでしたが、偉大な父との微妙な関係をうまく演じていました。ストーリーはイマイチだったのに彼のシーンではすぐにウルウルさせられました。袴田さんや野村祐人さんも魅力的でした。あと新人のAraさんもいいキャラでしたね。「今は女」というセリフには吹き出しそうになりましたけど(笑)。 でもやっぱり当時の女性の運命って過酷ですね。女性のドラマは見応えがありました。この時代の1000年くらい前の三国志の本にも女性は戦利品や貢物で出てくるんですよ。「英雄、色を好む」と言いますけど、女性を奪うために戦争が起こったり、女性を貢ぐことで戦争が回避されたりっていうのは実際にあるんですよね。でも強い武将の妻になるというのが「大奥」のようにこの時代の女性の生きる術であり立身出世の道でもあったんでしょうね。男は戦争に行かなきゃいけないですけど女性にとっても壮絶な時代だったんだなと改めて思いました。ちなみに、数年前アメリカかどこかの大学か研究所の論文で(かなり曖昧。。)「世界で一番子孫を残した人物はチンギス・ハーン」っていうのが出ていました。・・・「へぇ〜」としか言えないですね(笑)。 酷評ばかりしちゃったので好きだったシーンを挙げると、騎兵の軍勢がぶつかり合うシーンを上から撮ってる画とか好きでした。かなりピンポイントですけど(笑)。三国志とか信長の野望とか好きなのでちょっと嬉しかったです。あと兵法で「土煙があがっているところには伏兵がいる」っていうのがあるんですけど、「本当に騎兵が動くとたくさん土煙があがるんだ〜。」とかマニアックなところで感動していました(;^◇^;)ゝエヘヘ でも戦闘のシーンって馬を倒し過ぎですよね〜。馬って足の骨が折れてうまく治らないと判断されたら安楽死させられちゃうんですよ(泣)。サラブレットみたいに足は細くなさそうでしたけど怪我しなかったかなぁと心配になりました。 日本語に違和感を感じなかった分予想していたより良かったですけど、オススメするほどでもなかったです。評判どおりの作品でした。モンゴルの試写会では称賛されたらしいんですよね。どの辺が良かったんだろう?まぁ、本国の人が満足ならそれはそれで良かったのかな。なんか日本では著作権でモメていてエンドロールの後にそのことがチラッと表示されてましたけどどうなるんでしょうね? 「シネマをぶった斬りっ!!」メビウスさんの記事(こちら)に「アクビしているガキがいた」って書かれていたので探したけど分からなかったです(笑)。だるそうに腕を振っているオジサンは見つけたんですけどねぇ。「ウォーリーを探せ」みたいでちょっと楽しめました♪ ブログランキングに参加中!ここをクリックしてね♪ 【満足度アンケート】 『蒼き狼 地果て海尽きるまで』が面白かった方→こちらに投票 『蒼き狼 地果て海尽きるまで』がイマイチだった方→こちらに投票 |
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CGに頼らない本格的な所は伺えるのですが、壮大って点では、自分も過剰に期待し過ぎたのかもしれません。反町隆史と松山ケンイチが親子っていう設定も個人的には違和感感じた部分ですが、反町もオヤジ役がハマる年齢になってきたなーと感じるこの頃であります(^^;)
こんにちは。
やっと観てきました。
モンゴルの舞台は広大なんですけど話自体はスケールが
小さく感じますよね(苦笑)
若村さんだけはメイクで年をとっていたのに
反町さんや菊川さんはあまり年をとらなかったので
僕も違和感を感じてました。
↑の本文でメビウスさんの記事にリンクさせてもらいましたw
あくびしている子は難易度が高かったです(笑)
先日はコメントありがとうございました。
ワタシも戦闘シーンでは、馬が心配で・・・
そっちの方に気持ちがいってしまって、落ちつかなかったです。
それに、どうして菊川さんなのか?ワタシもわかりません(笑)あのだみ声で、叫ぶシーンは逃げ出したくなります。
ワタシも監督の演出に問題があると思いました。
こーいちさんの意見と全く同じです。
記事を読ませて頂き、安心いたしました。
でも、モンゴルロケは大変だっただろうと思うと、
中高年の方々に見てもらって、プチヒットしてもらいたいと思ってます。
「蒼き狼」は薄いドラマと迫力の戦闘シーンで非常にバランスが悪い映画でした。きっと角川春樹がヨコから監督に命令をしてあんな風になったと推測します。
所で先日、角川春樹がテレビで喋っていましたが、始めのキャスティングではテムジンにジャッキー・チェン、その妻には薬師丸ひろ子、チンギス・ハーンにはスティーブン・セガールにしたかったそうです。これはこれで面白そうだけどジャッキーやセガールから断られそうな感じがします。
では、またお邪魔します。
TBありがとうございます。
ストーリーよりも壮大なモンゴルが売りなんじゃないですか?
脚本も役者の演技もどうでもいいのかな?なんて。
長すぎるのにも問題ありですよね。
こんばんは♪
元気になられたようでなによりです^^
馬は心配になりますよね〜(苦笑)
これでもかったくらい倒れる姿を見せつけられたんで。。
ちょっと可哀想になりました。
キャスティングに疑問がありますよね。
どうしてこの人を選んだんだろう?っていうのが何度かありました。
スタッフの滞在費だけでも7億円かかってるらしいですし
海外でのロケってかなり過酷だったんでしょうね。
でも興行収入は15億くらいなりそうだから制作費の半分くらいしか
元は取れないかも。。
こんばんは♪
コメントありがとうございます!
作り手の好みを感じますよね〜(苦笑)。
そのキャストの作品観てみたいかもw
でもキャストの前に脚本をしっかり作り込んで欲しいです(爆)
こんばんは。
コメントありがとうございました!
ストーリーは売りになりませんよね(苦笑)
ただモンゴルで作ったってことを売りにされても
こちらとしては満足できない。。
制作費と大作って言葉だけが浮いてる作品でした。。
記事拝読いたしました!そうですね、芸術性を重んじる方、歴史に詳しい方がご覧になったら、かっく〜んとくる作品なのかもしれません。わたしの場合、何にも考えず、しかも歴史にも疎いため、けっこう楽しんでしまいました!演技が舞台風なのは、大共感ですけれど(笑)皆さんモンゴル人なのに、どうしても日本の武士に見えたり・・・。でも興入1位でしたね!なんだかんだ言って、お客さん入っているということでしょうか。
また伺わせていただきます、よろしくお願いいたします〜!
松山ケンイチ君はいい味を出していましたね。でも、映画全体はなんとなく…という感じ?
亀さんたちは同じ高校の同期生という縁で、ブログを共同運営する、団塊世代、還暦オトコ3人組です。
時々尋ねてきてください。
だいぶ酷評のようですね。
確かに、ジェムカ・トオリル連合軍との戦いの結末には、僕もポカンとしました。
僕は編集カットされたのだと思い込んでいます。いずれにしても、2〜3時間でまとめられるテーマではないので、無理はありますね。
僕が角川戦略だと書いているのは、半分は皮肉なのですよ。
ただ角川映画には余り期待していないので、思っていたよりも面白く感じたことも確かです。
そこ、重要な所じゃないのかな・・・これで統一できるのに。
果たしてこの映画ヒットするのか、今後の動向が楽しみです(笑)。
もう少し全体的に昂揚するようなものを期待していたのですが、残念なことでした。
けど、松山君の最期のところはぐぐっときました。私もw
こーいちさんの記事を読んで、
「おんなじ!」って思いました。
歴史物は結構好きなので、ちょっと期待してたんですけど・・・ 残念。
主人公に魅力を感じなかったし、盛り上がりに欠けてたし。
それが敗因かなぁと思いました。
でも、松山ケンイチさんはよかったですよね♪
出番は少なかったですけど、最期のシーンには
うるうるしました。
スケールの大きな映画でしたねー
観る前は、みなさんの散々なレビューを読んで、「どれだけヤバイんだ?」と不安になりましたが、実際観てみたら、面白かったですよ。
ただ、菊川怜の何となくワンテンポ遅れた演技に違和感あり(^^)
では、また〜
はじめまして♪
歴史に詳しくはないんですけどリアリティを求めてしまいました。。
そんなに気にしなければ楽しめたのかな?と少々反省してます。
お客さんは結構入ってるみたいですね。
一般的にはウケてるのかもしれません。
30億の元は取れるのかってところに注目してます(笑)
こんばんは。
コメントありがとうございました!
松山くんの出番は少なかったですけど光ってましたねw
これからが楽しみな俳優さんです!
自分の体験と重なっているんですか!
どこが重なったのか気になりますね(笑)
雑誌でインタビューをみたんですけど彼はチンギス・ハーンの
生まれ変わりみたいなことも言ってて「この人大丈夫か?」と思いました(笑)
かなり強気みたいですけどどうなるんでしょうね?
世界で公開されるみたいだし採算はとれるのかな。
こんばんは。
酷評記事は筆がよく進むんですよね(笑)
僕もかなりの酷評に全く期待してなかったんですけど
予想していたよりも普通だったんで粗を探してしまいました。。
でもやはりこの話を2時間にまとめるというのが無理でしたね。
あの戦闘のシーンはムチャクチャでしたよね〜。
敗北してそこからどう這い上がってくるんだろうと思っていたら
あっさり勝利って。。
飛ばし過ぎです。
作り手側はかなり強気みたいですがどうなるんでしょうね(笑)
こんばんは。
松山くん良かったですよね〜。
ちょこっとしか出てきませんけどウルウルきました。
もっと出番が見たかったです。
こんばんは。
コメントありがとうございます!
共感してもらえて嬉しいです♪
脚本が微妙だったんでしょうね〜。
盛り上がりもなく魅力も感じませんでしたね。。
物足りなかったです。
その中でも松山くんは光ってましたねw
僕もウルウルでした〜(泣)。
コメントありがとうございました!
小六さんは楽しめたんですね〜、羨ましいです。
僕も予想していたよりは見れたのですがそれでもダメでした。。
もっと惹きつけられるものがほしかったです(泣)
TB有り難うございました.
この映画如何にも角川映画,その悪いところはぜーんぶ出ていたという感じでした.
>終盤でチンギス・ハーンがジャムカ(平山祐介)とトオリル・カン(松方弘樹)の連合軍を破った戦いなんかは全く説得力がない。
全くその通りです.モンゴル統一の歴史的決戦の割には,訳もなく終わってしまいました.
松山ケンイチ君がさすがに良かったけど,すぐ死んじゃうし.今度はもっと良い映画でお会いしましょう.
こんにちは♪
こちらこそTB&コメントありがとうございました!
角川映画の悪いところ出てますよね〜(苦笑)
というか角川春樹さんは前面に出ないほうがいいような。。
スケールの大きな話なのに壮大さを感じないし
イマイチ魅力が伝わらなかったです。
松山くんは良かったんですけどね〜
"gooブログ"などここからTBできないブログは別ブログからお返しします!!